もくじ
子供がインフルエンザで40度近い発熱!解熱剤は使うべき?
インフルエンザなどで子どもが発熱した時、親としては心配でたまらないもの。
熱が38.0度以上ある時なんか
「すぐ解熱剤飲ませなきゃ!」
なんて思いがちなんですが,実は解熱剤を使うことで逆に回復を遅らせている可能性があるってご存知でしたか?
発熱していること自体は,ウイルスから身体を守るための防御反応そのものなので
「発熱をおさえる」=「ウイルスと闘う力を弱める」ことに他ならないんです。
身体を冷やす行為は,身体が本来持っている免疫力を下げることに直結するため,出来るだけ体温を上げるようにしてあげる方が回復のためには良いんです。
低体温がインフルエンザを招く?
ですから,子どもの体温を測った時いくら38.0度以上あろうと,仮に39.0度以上であったとしても,きちんと水分も摂れて,食欲もあり,眠ることもできるようであれば解熱剤を使わない方が良いと思います。
それでは,解熱剤を使った方がいいタイミングの見極め方はというと・・・
●水分や食事を摂るのを嫌がり,グズグズ言っている
●高熱や痛みで眠ることができない
こんな時は,高熱による体力の消耗をやわらげ,少しでも睡眠がとれるように解熱剤を使ってもよいでしょう。
解熱剤ならなんでもいいの?使ってはいけないものは?
小児科で処方される解熱剤であれば心配することはないんですが,
問題は市販薬や家庭においてある常備薬の使い方なんです。
≪子どもに飲ませても大丈夫≫
●アセトアミノフェン系・・・カロナール(飲み薬)アンヒバ(座薬)
●イブプロフェン系
≪子どもに飲ませてはいけないもの≫
●アスピリン系・・・バファリン(飲み薬)
●ジクロフェナクナトリウム系・・・ボルタレン(座薬のことが多い)
●ロキソニン・・・15歳未満は服用できません
他にも大人用の総合感冒薬として市販されているものが多くありますが,間違っても子どもに服用させることのないようにしてください。
間違った使用法によって「インフルエンザ脳症」「ライ症候群」などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
早く子どもの熱を下げて楽にしてあげようと思う親心が,かえって取り返しのつかないことを引き起こしてしまっては本末転倒です。
子どもの場合,基本は小児科で処方された薬を服用するのが原則ですが,どうしても間に合わないときなど絶対に自己判断はせず,必ず薬剤師などに確認してから使用するようにしてください。
インフルエンザの熱は必ず下がります。焦らずに!
インフルエンザによる発熱であれば抗ウイルス薬などを適切に服用することにより,早ければ2.3日で下がることが普通です。
子どもにインフルエンザらしき症状が見られたら,出来るだけ早めに医師の診察を受けることが大切です。
ただし,インフルエンザ検査を受ける時期に関しては早過ぎても正確な結果が得られないことが分かっています。インフルエンザ検査を受けるのにベストなタイミングはいつ?
インフルエンザ検査のベストなタイミング・・・発症後12~24時間後
抗ウイルス薬が効く最も効果的な時間・・・発症後48時間以内
ただしこれらはあくまでも一つの指標ですので,この時間を過ぎたからと言って必ずしも効果がないわけではありません。
何ごとも自己判断は禁物!
かわいいわが子を守るためにも,決して焦らず冷静に判断していくことが親として何よりも大事なことですよ。